イーサリアムの市場支配率が2021年5月以来の過熱水準に達し、価格反落の兆候が強まっている。2025年5月、ETHは月間で50%超の上昇を記録し、暗号市場全体の15%強を大きく上回るパフォーマンスを見せた。これにより、ETHの市場占有率は10%の節目に迫ったが、同時に相対力指数(RSI)は過去の急落前と同様に80を超える過熱領域に突入した。
過去にはこの水準に達した後、ETHの市場支配率は17.5%以上下落した経緯がある。加えて、ETH.Dは200日移動平均線を下回っており、過去の回復局面でもこの水準が上値を抑える要因となってきた。現在の水準から50日EMAの8.24%まで下落するリスクがあり、他の仮想通貨への資金流出が進む可能性がある。
また、4時間足では価格が高値を更新する一方で、モメンタム指標が低下する典型的な弱気ダイバージェンスが観測されている。このまま調整局面に入れば、ETH価格は2,330ドルから2,190ドルまで10〜15%下落する可能性が指摘されている。
一方、一部のアナリストはこれを「押し目買いの好機」として捉え、3,500〜3,800ドルへの反発を見込んでいる。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Ethereum retakes 10% market share, but ETH bulls shouldn’t celebrate yet」
コメント
イーサリアムの急騰は投資家にとって魅力的に映りますが、過去のデータからは過熱感がピークに達した際に大きな調整が発生していることがわかります。短期的な値動きに振り回されず、冷静に指標を確認しながら戦略的にポジションを取ることが大切です。今後の下落が一時的なものであれば、押し目買いのチャンスとなるかもしれません。中長期的な視点を持って相場を見守る姿勢が重要です。