著名投資家ケビン・オリリー氏は、2025年5月に開催された「Consensus」において、ステーブルコインの普及が従来の外国為替(FX)および決済プラットフォームの存続を脅かすと語った。氏によれば、これらの既存金融インフラは手数料収入に依存しており、規制下のステーブルコインが普及すれば、効率的かつ透明性の高い代替手段となり得るという。
オリリー氏は「通貨取引市場は数兆ドル規模であるが、非効率かつ時代遅れ」と指摘し、「その独占体制に対する最大の脅威が規制されたステーブルコインである」と強調した。法案が可決されれば、国際的なFX市場全体が根本から変わる可能性があると述べた。
また、米議会ではステーブルコイン規制法「Genius Act」の年内可決を目指しており、米国証券取引委員会(SEC)が承認すれば、アブダビ、スイス、英国など他国の規制当局も追随すると予測されている。
現在、ステーブルコインの時価総額は約2,500億ドルに達しており、最大手はTether(USDT)、次いでCircleのUSDCが続く。オリリー氏は、規制の明確化が今後の仮想通貨業界全体の制度改革につながり、機関投資家からの巨額資本流入の扉を開くと見ている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Legacy forex, payments platforms ‘hate’ stablecoin adoption — Kevin O’Leary」
コメント
ステーブルコインがもたらす金融インフラの革新は、私たちの送金や決済の方法を大きく変える可能性があります。特に国際送金の手数料が劇的に下がることで、ビジネスや個人利用の利便性が向上するでしょう。一方で、既存の金融業界からの反発も強まっており、今後の法整備や政治的な動向にも注目が必要です。新しい金融の形を正しく理解し、時代の変化に備えておきたいですね。