ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、暗号資産業界の透明性と市場健全性を高めるため、ルールブックのバージョン2.0を発表し、6月19日までに全ての認可事業者に新ルールへの適合を義務付けた。改定では、証拠金取引やトークン配布に対する規制が強化され、全活動領域でのコンプライアンス要件が統一された。
新ルールでは、「顧客資産」「適格カストディアン」「担保要件」などの用語が明確化され、アドバイザリー、仲介、カストディ、交換、貸借、資産運用、移転・決済といった複数のサービスにおけるリスク管理と情報開示の基準も調整された。
特に証拠金取引では、レバレッジ上限の引き下げや担保化の明確化が図られ、市場下落時の連鎖清算リスクを抑制する狙いがある。加えて、トークン配布に関する新セクションでは、事業者に対しライセンス取得要件、投資家保護、マーケティング規制の遵守が求められる。
VARAは今回の改定について、「国際的な規範との整合を図ると同時に、規制の隙間を埋めるものである」と説明している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Dubai regulator sets compliance deadline for updated crypto rules」
コメント
ドバイのVARAによるルール改定は、仮想資産市場の透明性と安全性を高める大きな一歩です。特に証拠金取引やトークン配布のルール強化は、投資家保護の観点からも非常に重要です。暗号資産に関わる事業者やユーザーにとっては、今後さらに法的な遵守が求められることになりそうです。グローバル市場で信頼される環境整備の動きとして注目したいですね。