米国トランプ大統領の仮想通貨アドバイザーであるデイビッド・ベイリー氏が設立したNakamoto Holdingsが、医療サービスプロバイダーKindlyMDと合併し、世界初のビットコイン基盤のグローバル財務ネットワークを構築する計画を発表した。合併後の新会社は、BTCの保有量を増やすことで、ビットコインを中核とした財務構造の確立を目指す。
ベイリー氏は「伝統的金融とビットコイン市場は統合されつつあり、ビットコインの証券化が世界経済の地図を塗り替える」と述べ、すべてのバランスシートにBTCが載る未来を想定していると語った。
合併企業は、メディア・コンサル・金融サービスなどを含む「ビットコイン・ネイティブ企業群」を形成し、ビットコインの採用と実用性の加速を目指す。株式、債券、優先株、さらには新たなハイブリッド金融商品にBTCを組み込み、世界中の主要取引所に上場させる計画である。
今回の合併には総額7億1,000万ドルの資金調達が伴い、その内訳は以下の通り:
- 5億1,000万ドル:1株あたり1.12ドルでの株式と事前行使権付きワラントの私募による調達
- 2億ドル:2028年満期のシニア担保付き転換社債の販売による調達
合併後、新会社はKindlyMDの株式を引き継ぎ、ティッカーシンボルを変更してナスダックに継続上場する予定である。取締役会はすでに承認済みで、今後はKindlyMD株主の同意が必要となる。
さらに、Bitcoin MagazineやBitcoin Conferenceの運営元であるBTC Inc.とのマーケティング契約も新会社に引き継がれる。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Nakamoto Holdings merges with KindlyMD to build Bitcoin treasury」
コメント
この合併は、ビットコインを企業財務や資本市場の中核に据える新たな試みとして注目されています。デイビッド・ベイリー氏の戦略は、MicroStrategyのような「BTC保有企業モデル」の進化形とも言え、今後は株式や債券にもビットコインが組み込まれていく可能性があります。医療企業との統合という異色の組み合わせにもかかわらず、実質的には金融・投資インフラの再構築が狙いです。今後の市場動向に影響を与える動きとなるか注目していきましょう。