ビットコイン(BTC)は現在10万3,000ドル付近でのレンジ相場を形成しており、次なる上昇局面に向けた調整期間にあると多くのトレーダーは見ている。直近のインフレ指標である米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったものの、連邦準備制度(FRB)の利下げに対する期待は依然として慎重なままであり、マクロ経済環境はリスク資産にとって不透明感が残る。
Cointelegraph Markets ProとTradingViewによると、BTC価格は5月14日の米市場オープン時点で10万3,000ドル付近を維持していた。前日に10万5,000ドルまで上昇する場面もあったが、勢いは続かず、今は横ばいの展開が続いている。
著名トレーダーのByzantine Traderは「現在の横ばい推移はアルトコインにとって好材料」とし、調整を経て再びボラティリティが戻るとの見方を示した。一方、トレーダーのRoman氏も「トレンド継続のためにはこの価格帯でのコンソリデーションが必要であり、10万8,000ドルを突破すれば12万ドルが視野に入る」と述べている。
QCP Capitalは「CPIの鈍化は一時的な安心材料だが、FRBの政策スタンスは依然としてデータ依存であり、早期の利下げ観測は後退した」と指摘している。市場では2025年に2回の利下げがあるとの見方に調整されており、先月時点で想定されていた4回から減少した。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin breakout to $120K on radar as markets forget Fed July rate cut」
コメント
現在のビットコイン市場は、短期的には静かな推移が続いていますが、これは次なる上昇の準備段階とも見られています。特に10万8,000ドルを超えた場合、12万ドル台も射程に入るとの声もあり、投資判断の分岐点といえる局面です。一方で、FRBの利下げ観測が後退していることから、マクロ環境の影響も引き続き注視が必要です。価格動向だけでなく、政策やインフレ指標もあわせてウォッチすることをおすすめします。