米国の新規失業保険申請件数が市場予想を下回る一方、継続申請件数は予想を上回るという複雑な雇用統計が発表されたが、ビットコイン市場は動じることなく上昇基調を維持している。BTCは5月22日、11万1,000ドル台を中心に推移し、株式市場と同様に高値圏で安定した動きを見せた。
このような状況下で、多くのアナリストは「リスク資産は悪材料を無視している」と指摘しており、市場のセンチメントは強気に傾いている。Material Indicatorsの共同創業者Keith Alan氏も「この雇用データはビットコインにとってさらなる上昇の燃料になり得る」との見解を示している。
特に注目すべきは、過去の強気相場と異なり、今回の最高値更新では目立ったボラティリティや利確の動きが見られない点である。Glassnodeによれば、昨日の新高値達成時の利確額は10億ドル程度にとどまり、2023年12月の初めての10万ドル突破時に記録された21億ドルの半分以下であったという。
また、CoinGlassのデータでは、現物価格周辺に厚い注文層が形成されており、トレーダー間のポジション構築が進んでいることが示唆されている。トレーダーのDaan Crypto Trades氏は「この狭いレンジを突破すれば、大きな値動きが発生する可能性がある」と予測している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「BTC price eyes $112K as risk assets ‘ignore bad news’ on unemployment」
コメント
現在のビットコイン市場は、雇用統計の不安材料にもかかわらず高値圏を維持し、利確も限定的であることから、今後のさらなる上昇が期待されています。過熱感が少なく、現物買いが中心となっている点も、安定した相場形成に寄与しているといえるでしょう。短期的な調整があったとしても、中長期的には新たな上昇フェーズに入る可能性があり、引き続き注視する価値があります。