ビットコイン（BTC）の価格は10万ドルを上回る水準で安定的に推移しており、市場では「リスクオン」ムードが広がっている。この背景には、5月12日に米中間で合意された90日間の関税停止と関税率115%の相互削減を含む貿易協定の締結、そして米国のインフレ鈍化がある。
CBOEボラティリティ指数（VIX）は、2025年初頭のピーク60から30年平均の20へと急落。これは投資家のリスク選好が強まっていることを示し、ビットコインや株式などのリスク資産の価格上昇を後押ししている。
加えて、2025年4月の米国CPI（消費者物価指数）は前年比2.3%と、2021年2月以来の低水準を記録。これにより、年内のFRBによる利下げ期待も高まっており、ビットコインにとって追い風となっている。
ビットコインの強気指標も上昇しており、CryptoQuantのデータによると「ビットコイン・ブルスコア指数」は4月の最低20から80まで急上昇。これは過去に価格高騰と連動した水準である。さらに、Fear & Greed Index（恐怖と欲望指数）も53.3%と上昇傾向にあり、まだ過熱ゾーン（80以上）には達していないものの、市場心理は改善している。
アナリストのティモシー・ピーターソン氏は、VIXが下落した現状を踏まえ、今後100日以内にビットコインが13万5,000ドルに到達する可能性があると予測している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Market volatility indicator still points to $135K Bitcoin within 100 days — Analyst」
コメント
現在のビットコイン市場は、米中貿易協定とインフレ鈍化に支えられた「リスクオン」の雰囲気が強まり、強気ムードが広がっています。価格は10万ドルを超えて安定しており、VIXの低下やインデックスの上昇がさらに楽観的な見方を後押ししています。今後も経済指標の動向や政策次第では、さらなる価格上昇の可能性があります。短期的な調整に備えつつも、中長期的な強気相場に期待が持てる状況です。ホルダーの皆様も、このような好環境を冷静に活かした運用判断が求められます。