ビットコインの基本単位「サトシ(sats)」を廃止し、新たに「ビット(bits)」を導入する提案が再浮上し、コミュニティ内で激しい議論を呼んでいる。提案者である開発者ジョン・カルバリョ氏は、2024年4月に「Bitcoin Improvement Proposal-177(BIP-177)」を発表し、1BTC=1億サトシという現在の仕様を見直し、2100兆単位へと再定義することを提案した。

この提案は2017年にジミー・ソン氏が提案した「ビット(1ビット=0.000001BTC)」のアイデアを基にしているが、カルバリョ氏は「小数点の扱いが煩雑であり、複雑さを排除できていない」と批判する。

Block Inc.のCEOであるジャック・ドーシー氏も「ビットの方が直感的だ」と支持を表明。一方で、Swan Bitcoinのコリー・クリップステン氏やByte Federalのミッシェル・ウィークリー氏らは、「サトシはドルのセントと同様に理解可能」として反対の姿勢を示した。

さらに、表示単位の変更によりビットコイン価格が急落したような誤解を招き、供給量が膨れ上がった印象を与える可能性も指摘されている。

なお、ビットコインの創設者サトシ・ナカモト氏も2010年の投稿で「表示上の小数点位置を変えるのは構わない」と述べており、柔軟な対応を認めていた。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「‘Sats’ vs ‘bits’ debate reignites amid proposal to change Bitcoin base unit」

コメント

ビットコインをより多くの人に使いやすくするための「単位変更」提案が、再び議論を呼んでいます。初心者にはサトシという単位が分かりにくいとの声がある一方で、既存のユーザーには混乱を招く恐れもあるため、慎重な検討が求められます。通貨の使いやすさと信頼性のバランスは非常に重要であり、今後の議論の行方に注目していきたいですね。