ビットコイン(BTC)の価格上昇を背景に、ドルを借りてBTCを保持するという新たな投資戦略が注目を集めている。暗号資産貸付企業Lednの共同創業者マウリシオ・ディ・バルトロメオ氏は、かつてベネズエラ・ボリバルをショートしてドルを保有した経験を語り、現在では同様の手法がビットコインを用いて実現できると述べた。
同氏は「以前はボリバルを借りてドルを購入し、価値の高い通貨を保有していた。現在はビットコインを担保にしてドルを借りることで、同じ原理が成り立つ」と語る。これにより、BTCという「ハードマネー」を保持しながら、ドルという「ソフトマネー」に対してポジションを取ることが可能になる。
Lednはこの戦略を支えるサービスを提供しており、BTC売却なしにドルの流動性を確保する手段として注目を集めている。これは不動産や株式、金などを担保にした融資と同様に、資産を保持しながら資金調達を行う「好循環サイクル」を形成する。
暗号資産貸付市場は、2022年の低迷から急速に回復し、2024年第4四半期には市場規模が302億ドルに達した。中でもLednは、TetherやGalaxyとともに業界トップ3に位置し、貸出総額は99億ドルに上る。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「‘Before Bitcoin, my most successful investment was shorting the Bolivar’ — Ledn co-founder」
コメント
資産を手放さずに流動性を確保できるビットコイン担保ローンは、長期保有を前提とする投資家にとって非常に魅力的な手段です。特にドルの価値が相対的に下がっている現在、ビットコインを「ハードアセット」として活用する発想は、今後の金融戦略として広がる可能性があります。Lednのようなサービスは、そのニーズに応える重要な役割を担っており、暗号資産を保有する方にとって検討すべき選択肢となるでしょう。