ビットコイン市場では、保有者(ホドラー)による「売却しない」動きがこれまで以上に強まっており、過去最高となる1,400万BTCが「非流動的供給(illiquid supply)」として分類されたことが明らかとなった。オンチェーン分析プラットフォームGlassnodeのデータによれば、過去30日間での非流動的供給の増加量は18万BTCに達し、現在の強気相場の中でも最大の伸びを記録している。

Glassnodeは、非流動的な主体(entity)を「受け取ったビットコインの大部分を保持し、ほとんど移動させない存在」と定義している。これは、将来的な価格上昇を見越して保有し続ける長期的投資家層を意味する。現在の非流動的供給は、流通量の約3分の2に相当する規模であり、市場の安定化要因ともなっている。

一方で、10〜1万BTCを保有する「クジラ(whale)」および「シャーク」層は、過去30日間で83,105BTCを新たに買い増していることが、Santimentの調査によって報告された。これは、ビットコイン価格が10万ドルを超える水準に回復した中でも、機関投資家や大口投資家が引き続き積極的に買い集めていることを示している。

これに対し、0.1BTC未満を保有する個人投資家層は同期間に387BTCを売却しており、価格変動に敏感に反応している様子がうかがえる。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin illiquid supply hits 14M BTC as hodlers set bull market record」

コメント

ビットコインの非流動的供給が過去最高に達したことは、市場における長期投資志向の高まりを示す非常にポジティブなサインです。特に機関投資家やクジラといった大口が強気を維持しつつ買い増していることは、今後の価格推移においても安定的な上昇が期待できる要因となるでしょう。一方、短期的な価格変動に影響されがちな個人投資家は、こうした動きを冷静に見極める必要があります。ホドラーの行動から学ぶことは多いかもしれません。