2025年のToken2049カンファレンス(ドバイ)にて、Bitcoin Layer2プロトコル「Bitlayer」のCEOであるチャーリー・イェチュアン・フー氏は、ビットコイン開発におけるベンチャーキャピタル(VC)の役割を擁護した。フー氏は、VCの支援によって開発初期のプロジェクトが必要なインフラ構築資金を確保できると強調し、「開発者を雇い、クラウドやRPC、サーバーなどの基盤を維持するには、VCの資本が不可欠だ」と述べた。
ビットコイナーの間では、VCなど外部資本の介入を避けるべきという意見が根強いが、フー氏はこの考えに異を唱えた。一方で、Lightning Venturesのマイク・ジャームズ氏は、「Lightning Network以外のL2プロジェクトには投資しない」と主張。ステーキングや高利回りを謳うトークン型プロジェクトには否定的で、「それらはビットコインに何も貢献していない」と断言している。
ただし、フー氏はVCが持つ資金力やネットワーク、経験がビットコインのレイヤー2開発、ウォレット、貸付、ステーキング技術の発展に大きく寄与していると語り、「私たちも含め、主要なプロジェクトはほぼすべてVCの支援を受けている」と明かした。
また、Lightning NetworkベースのDEX「Kaleidoswap」のエンジニア、ウォルター・マッフィオーネ氏も、VCからのプレシード資金によってオープンソース開発が加速した経験を共有。トークン発行やガバナンス権獲得を目的とした投資ではなかったと述べた。
VCの役割については分かれる意見があるが、多くの開発者は「投機目的ではなく、実用的なインフラ整備に資金を供給するVCの存在が必要である」と認識している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin builders defend role of venture capital in layer-2 growth」
コメント
ビットコインのレイヤー2開発をめぐっては、「外部資本であるVCの関与」が是か非かという議論が続いています。確かに、Lightning Networkのように純粋な技術開発を重視する意見もありますが、インフラ整備には初期投資が必要であり、VCの支援がなければ進まない部分も多くあります。プロジェクトごとの資金の使い方を見極めることで、VCとの健全な連携は開発を加速させる力にもなり得ると感じました。バランスの取れた視点が求められますね。