仮想通貨の普及と価値上昇に伴い、高額な資産を保有する投資家が犯罪者の標的となるケースが世界各地で急増している。2025年には、GitHub上で記録されているだけでも「$5レンチアタック」と呼ばれる暴力的な手口による事件が22件発生しており、身体的被害や死亡例も報告されている。
代表的な事例として、仮想通貨ウォレット企業Ledgerの創業者デヴィッド・バランド夫妻が誘拐された事件が挙げられる。犯人は身代金を仮想通貨で要求し、バランドの手を切断するなどの脅迫行為を行った。幸いにも警察が迅速に対応し、夫妻は無事救出された。
また、韓国のトレーダーがランボルギーニ売却時に誘拐される事件や、人気配信者アムーラントが自宅に押し入った強盗に対し発砲して撃退するなど、被害は多岐にわたる。さらに、フランスやブラジルでは暗号資産企業の家族が標的となる誘拐事件も発生しており、欧州内務当局も警戒を強めている。
フランス内務大臣は仮想通貨関係者と会合を開き、安全対策の強化を模索している。今後、資産だけでなく個人の身の安全が業界における重要課題となることは間違いない。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Violent crypto robberies on the rise: Six attacks that targeted investors」
コメント
仮想通貨を巡る犯罪は、ネット上の詐欺だけでなく、現実世界での暴力事件にまで拡大しています。特に、資産額の大きい投資家が直接的な標的となるケースが増えており、安全対策の重要性が一層高まっています。仮想通貨を保有している方は、資産管理だけでなく、個人情報や生活動線の管理にも十分な注意を払う必要があります。自己防衛の意識と対策が、今後ますます求められていくでしょう。