ラスベガスで開催された仮想通貨イベントの後、帰宅途中の男性が10代の若者3人に銃で脅され誘拐され、約400万ドル(約6億円)相当の仮想通貨とNFTを奪われる事件が発生した。
事件は2023年11月に起きたもので、被害者はラスベガス中心部でのイベント後、自宅に戻った際に襲われた。犯人たちは被害者を車に押し込め、ラスベガスから1時間離れた砂漠地帯まで連れ去ったとされる。
地元メディア「8 News Now」によると、犯人たちは「父親を拘束しており、殺す」と脅迫し、被害者に暗号資産のアカウント情報を提供させたという。さらに通話スピーカーモードを通じて、犯人と別の共犯者が会話しているのが被害者に聞こえていたとも報告されている。
資産を奪われた被害者は、約5マイル(約8km)を徒歩で歩き、ガソリンスタンドから友人に助けを求めて連絡した。
現在、フロリダ州出身の16歳の少年2人が、強盗、誘拐、恐喝の罪で起訴されており、そのうち1人は400万ドルの保釈金が設定されたうえで拘留中。もう1人は電子監視の下、自宅軟禁となっている。両者は成人として裁かれる予定で、6月に予備審問が予定されている。なお、3人目の容疑者は国外に逃亡したとされる。
この事件について、デジタル資産弁護士のサーシャ・ホダー氏は「暗号資産の盗難は進化しており、単なるソーシャルエンジニアリングやSIMスワップだけではない」と警鐘を鳴らしている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Teens kidnap Las Vegas man at gunpoint, stealing $4M in crypto」
コメント
この事件は、仮想通貨が物理的な犯罪の標的となり得る現実を浮き彫りにしました。ネット上のセキュリティだけでなく、実生活での安全対策も重要であることがわかります。大金を扱う際は居場所の特定を避け、信頼できるパートナーとの連携や万が一に備えた対応策が不可欠です。特にイベント後の行動には十分注意し、資産管理は自己責任で冷静に行うよう心がけましょう。