米国のステーブルコイン規制法案「GENIUS法案(2025年国家革新法案)」の上院可決が一時停滞したが、今後数週間以内に可決される見通しであると、ワシントンD.C.のブロックチェーン業界団体Digital ChamberのCEOであるコーディ・カーボン氏が語った。

同氏は、米ドルの国際的な覇権維持のためにも安定した規制枠組みが不可欠であり、与野党双方にとって利益があると強調。今回の失敗は「一時的な障害」に過ぎず、議会は従来に比べ迅速に動いていると述べた。

しかし、5月8日に予定されていた手続き上の採決は、民主党議員の一部が支持を撤回したことで不成立となった。背景には、ドナルド・トランプ前大統領が仮想通貨市場に関与していることに対する倫理的懸念があったとされる。

これに対し、共和党のティム・スコット上院議員は、民主党がトランプ氏のデジタル資産政策実現を妨げるために政治的に動いたと批判している。

なお、最新版の法案ではトランプ家に関する言及を削除しており、5月末までの可決に向けた調整が進んでいると業界関係者は見ている。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「US Senate will pass Stablecoin bill — Digital Chamber chief」

コメント

米国でのステーブルコイン法案の動向は、仮想通貨市場全体にとって大きな影響を与える要素です。現在は政治的な駆け引きにより一時停滞していますが、近いうちに可決される可能性が高いと見られています。法案が成立すれば、米ドル建てステーブルコインの規制が明確になり、国際的な信頼性も向上するでしょう。投資家としては、こうした規制の進展に注目しながら、戦略的に動く必要があります。