米上院は2025年5月19日、ステーブルコインを規制する新法案「GENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins Act)」を審議入りさせるための手続きを66対32で可決した。同法案は、テザーやUSDCなど約2,500億ドル規模のステーブルコイン市場に対し、発行体のライセンス制や裏付け資産の義務化、定期監査などを求める包括的な規制を導入するものである。
本法案は、かねてから支持を表明していた共和党のシンシア・ルミス上院議員が推進しており、5月26日(米戦没将兵追悼記念日)までの成立を目指すという。これに対し、民主党のエリザベス・ウォーレン議員らは、トランプ前大統領の暗号資産関連事業との利益相反やマネーロンダリング対策の不十分さを理由に反対姿勢を示している。
一部民主党議員は当初の反対から賛成に転じ、審議入りが実現したが、法案成立までには依然として党派間の対立が続く見通しである。ステーブルコインの制度整備が進むか否かは、米国の暗号資産規制の今後を占う重要な試金石となる。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「US Senate moves forward with GENIUS stablecoin bill」
コメント
米国のステーブルコイン市場に大きな影響を与える可能性のあるGENIUS法案が、ついに上院での審議入りとなりました。特に、トランプ氏の関与する暗号資産プロジェクトが議論の焦点となっており、今後の動向から目が離せません。規制の明確化は市場の信頼性向上につながる一方で、政治的な駆け引きも複雑です。仮想通貨に関心のある方は、ぜひこの動向を継続的にチェックしてみてください。