米上院で進められているステーブルコイン法案「GENIUS法案」の可決をめぐり、民主党内に深刻な分裂が生じている。2025年5月19日、民主党の上院議員16名が党方針に反して採決に賛成し、法案の本会議討議が決定した。

一部議員は、トランプ前大統領の暗号資産事業との関係を汚職の可能性として懸念し、当初は支持を撤回していたが、修正案にトランプ関連条項が含まれていないことを受け、再び賛成に転じた。

中道派のマーク・ワーナー議員やキルステン・ジリブランド議員は、ブロックチェーン技術の現実性を重視し、「不完全でも進展が必要」と主張。一方、エリザベス・ウォーレン議員など進歩派は、法案が「国家安全保障や消費者保護を脅かす」として強く反対した。

内部対立の激化を受け、進歩派活動家らは2026年の予備選で反対票を投じるべきと呼びかけており、党内の路線対立は今後さらに顕在化すると見られる。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Senate stablecoin vote splits Democrats amid concerns over corruption」

コメント

米民主党内で、ステーブルコインに対する評価が分かれていることが浮き彫りになりました。中道派は経済革新を重視する一方、進歩派は透明性や倫理面を懸念しています。このような政策分裂は、暗号資産をめぐる法整備においても大きな影響を与える可能性があります。今後の議論の行方や、2026年の選挙結果によって、規制の方向性が大きく変わるかもしれません。