かつてビットコインに否定的だった著名空売り投資家ジム・チャノス氏が、新たに注目を集める取引戦略を明かした。それは、米上場企業Strategy(旧マイクロストラテジー)の株を空売りし、ビットコイン(BTC)を購入するというものだ。

チャノス氏はニューヨークのソーン・インベストメント・カンファレンスにて、「1ドルで価値あるものを買い、2.5ドルで過大評価されたものを売る取引」と表現。彼はStrategyのビジネスモデルを「企業構造を通じてビットコインを保有するというアイデアの販売」だと批判し、個人投資家の投機熱の象徴とも評した。

Strategyは2020年以降にBTCを大量購入しており、2025年5月時点で約56万8,840BTC(約590億ドル相当)を保有している。同社の株価はこの間に約1,500%上昇し、S&P500を大きく上回るパフォーマンスを記録している。

チャノス氏は以前、ビットコインを「リバタリアンの幻想」や「金融の暗部」と呼び、違法活動の温床であると批判していたが、今回は「直接保有には価値がある」と立場を一部修正した。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Jim Chanos takes opposing bets on Bitcoin and Strategy」

コメント

ジム・チャノス氏の今回の取引戦略は、これまでのビットコイン批判からの転換点として注目されています。企業を通じた間接的な保有ではなく、ビットコイン自体の直接的な価値に焦点を当てている点が印象的です。とはいえ、Strategy株の空売りは過去にも多くの投資家が損失を出しており、簡単な勝負ではありません。今後の市場動向や規制の変化に注目しながら、投資判断を行う必要があるでしょう。