トランプ前大統領の家族が関与する暗号資産プラットフォーム「World Liberty Financial(WLFI)」は、米議会からの調査および監視要求に対し、法的代理人を通じて強く反論した。共同創設者であるザック・ウィトコフ氏は、同社が規制ではなくイノベーションに集中していると述べた。

5月15日に上院議員リチャード・ブルメンソール宛てに送付された書簡では、調査要請が「根本的に誤った前提と事実誤認に基づいている」と主張し、過剰な規制が合法的な技術革新を阻害していると警告した。

WLFIが発行したステーブルコイン「USD1」は、アブダビの投資会社がバイナンスへの20億ドル投資に利用すると発表したことで、国家安全保障上の懸念も浮上。ブルメンソール氏は、WLFIの財務構造とトランプ氏との関係が憲法違反に該当する可能性があると指摘している。

現在議会で審議中の「GENIUS法案」では、ステーブルコインを正式な決済手段として認定するかが議論されており、トランプ氏がその立法に影響を与える可能性も問題視されている。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「World Liberty Financial brushes off oversight concerns from Congress」

コメント

政治と暗号資産の関係が再び注目を集めています。WLFIのような企業がステーブルコインを通じて国際的な資金取引に関与する一方で、政治家自身やその家族の関与がある場合、利益相反や透明性の問題が浮上するのは避けられません。今後の法整備と政治的対応が市場や業界全体に与える影響に注目が集まっています。