2024年4月に大規模なハッキングと個人情報流出によって一時閉鎖された4chanが、わずか2週間で復活を果たした。匿名掲示板として長年にわたり物議を醸してきた同サイトは、再開と同時に「代わりの存在はいない」とする声明を発表し、再びその影響力を取り戻しつつある。
なかでも注目すべきは、仮想通貨分野での影響力である。4chanの「/Biz/」板は、投資家やトレーダーたちが未発見のアルトコイン情報を共有し、価格を釣り上げる「シリング」活動の温床として知られている。過去には、ビットコイン価格の予言が的中したことや、イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリンの偽の死亡情報が価格を急落させた例もある。
また、Chainlink(LINK)の大規模なシリングキャンペーンがここから始まり、「LINK Marines」と呼ばれる熱狂的な支持者によってSNSや掲示板で情報が拡散。最終的にはLINKが2021年に過去最高値49.54ドルに到達し、4chanが「中国以上に市場を動かす力を持つ」と評されるに至った。
4chan発祥のミーム「Pepe the Frog」も暗号資産界に深く浸透し、2023年に登場したPEPEトークンは2024年末までに110億ドルの時価総額を記録。他にも「Mog Coin」や「WAGMI」など、4chan文化が市場に与える影響は計り知れない。
TelegramやXが主流になりつつあるなかでも、4chanは依然として仮想通貨文化の原点として生き続けており、今後もその存在感は無視できないだろう。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「4chan rises from the dead: How the imageboard moves crypto markets」
コメント
4chanの復活は、仮想通貨文化や市場に対する同掲示板の影響力を再認識させる出来事となりました。匿名性ゆえの自由な議論やシリング活動、ミーム文化の発信源として、4chanは他のプラットフォームにはない独自の地位を築いています。投資家にとっては、トレンドの初期を捉える「裏チャンス」の宝庫ともいえる場所です。ただし、情報の信憑性には十分注意し、健全な判断とリスク管理を心がけましょう。