CoinbaseのCEOブライアン・アームストロング氏は、2025年5月14日、ステーブルコイン規制法案「GENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for US Stablecoins)」が再び上院で審議される可能性があると述べた。この法案は5月8日に民主党の支持不足で否決されていたが、翌日以降に再投票が行われる見通しが出てきた。

アームストロング氏によれば、60人を超える暗号資産業界の創業者がワシントンD.C.に集結し、議員らと直接面会して法案の重要性を訴えているという。また、下院では別の市場構造法案も審議中であり、暗号資産規制に向けた議論が活発化している。

しかし、民主党の一部は、トランプ前大統領が関連する暗号プロジェクト(例:TRUMPミームコインや家族支援の企業)から利益を得ることへの懸念から、関連法案に対する支持を控えている。この点に関して、共和党から具体的な対処の動きはなく、合憲性の問題も指摘されている。

共和党は現在、上下院で僅差の多数を保っているものの、60票以上の支持を得なければフィリバスターにより法案が妨害される可能性がある。両党の歩み寄りと合意形成が今後の鍵となる。

米国における暗号資産の法整備は依然として複雑な政治的駆け引きの中にあり、法案の行方に注目が集まる。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Crypto execs flock to DC to support Senate stablecoin bill」

コメント

ステーブルコイン規制を巡る動きが加速しています。CoinbaseのCEOをはじめ、業界関係者が法整備の必要性を強く訴えており、規制の明確化が実現すれば、米国における暗号資産の利用環境が大きく変わる可能性があります。ただし、政治的な駆け引きや大統領選との関係も絡むため、今後の動向を注意深く見守る必要があります。投資家の皆さまも、規制状況を把握することでより安全な運用が可能になるでしょう。