モバイルファーストのブロックチェーンプロジェクトであるPi Networkは、スタートアップ企業への出資を目的とした1億ドル規模のファンド「Pi Network Ventures」を立ち上げた。このファンドは、同ネットワーク上に構築されるアプリやサービス、ならびにエコシステム全体の発展に寄与する事業に対し、Piトークンおよび米ドル建てで投資を行う。
Pi Foundationによれば、本プログラムは「高品質なスタートアップや企業への投資を通じて、イノベーションとエコシステムの成長を促進する」ことを目的としている。ファンド資金は、エコシステム支援のために確保されたPiトークンの10%から捻出される。
Pi Network Venturesは、初期段階からシリーズB以降まで、成長ポテンシャルの高い企業への投資を計画しており、暗号資産分野に限定せず、生成AI、フィンテック、埋め込み決済、Eコマース、SNS、実社会向けアプリケーションといった技術分野全般も支援対象としている。
この取り組みは、シリコンバレーの伝統的なVC手法を参考に、厳格な審査・選定プロセスを通じて実施される予定である。一方で、Pi Networkには過去からMLM的構造や透明性の欠如に関する批判があり、独自トークン「PI」の価格もメインネット公開以降65%以上下落するなど不安定な状況が続いている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Pi Network to invest $100M in startups building blockchain apps」
コメント
Pi Networkが設立した1億ドル規模のベンチャーファンドは、プロジェクトの実用性と採用拡大を目指す大きな一歩です。暗号資産に限らず、AIやフィンテックなど幅広い分野への投資方針は、今後の成長性を期待させます。ただし、過去の批判やトークンの価格変動も踏まえると、プロジェクトの信頼性や透明性については引き続き慎重な目で見る必要があるでしょう。新たな展開と今後の成果に注目したいですね。