シンガポール拠点のビットコインマイニング企業Bitdeer Technologies Groupは、2025年第1四半期の売上高が前年同期比で41%減の7,010万ドルとなったことを発表した。営業損失は320万ドルに達し、前年の3,410万ドルの黒字から大きく転落した形である。
しかしながら、同社は同四半期において4億ドル(約620億円)超の純利益を計上しており、これは2024年にステーブルコイン発行会社Tetherに発行した転換社債およびワラントによる評価益が主因とされている。
ビットコインの半減期の影響により、マイニング報酬が減少する中、Bitdeerは自己マイニングの強化と省エネ型ASICマイニング機器「SEALMINER」の販売に注力している。ただし、機器販売はまだ収益の落ち込みを完全には補えていない。
さらに、AI用途向けの高性能コンピューティング(HPC)事業への進出を進めており、米国市場でのインフラ整備にも着手している。自己マイニングによるハッシュレートは、2025年末までに40EH/sに到達する見込みである。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitdeer Q1 revenue falls more than 40% year-over-year」
コメント
Bitdeerはマイニング収益の落ち込みに直面しながらも、Tetherとの金融取引で大幅な純利益を確保しました。ビットコインの半減期による厳しい環境下でも、自己マイニングの強化やAI分野への転換など、将来を見据えた戦略が進行中です。今後のHPC事業やマイニング機器販売の成長が、業績回復の鍵を握ることになりそうです。