暗号資産とインフラ事業を手がけるGalaxy Digitalが、2025年5月16日に米ナスダック市場への上場を果たした。これは、同社のマイク・ノヴォグラッツCEOが「不公平で苛立たしいプロセス」と語った、数年にわたる上場申請の末に実現したものである。初値は23.50ドルで取引が開始された。
同日、同社は米証券取引委員会(SEC)と連携し、株式のトークン化を進めていることも明らかになった。トークン化された株式は、DeFi(分散型金融)において、貸付や借入などに利用される可能性がある。Galaxyは、株式や債券、ETFなど多様な資産のトークン化も視野に入れているという。
同社は現在、プラットフォーム上で70億ドル相当の資産を保有しているが、2025年第1四半期には2億9,500万ドルの損失を計上した。不振な決算にもかかわらず、トークン化戦略や米市場参入への期待感が高まりを見せている。
米国ではMetaplanetやCircle、Kraken、Geminiなど複数の暗号資産企業が米上場を模索しており、eToroは5月14日に上場を完了した。
SECの暗号資産ラウンドテーブルで、ポール・アトキンス委員長は、資産のトークン化を「音楽業界がアナログからデジタルに移行したのと同様」と表現し、米経済にとっての成長機会であると評価した。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Galaxy Digital lists on Nasdaq, seeks to tokenize shares — Reports」
コメント
Galaxy Digitalのナスダック上場は、米国での仮想通貨関連事業の本格展開を象徴する大きな動きです。株式のトークン化という革新的な取り組みも進行中で、今後の金融インフラの在り方に大きな影響を与える可能性があります。一方で、直近の決算は赤字となっており、収益面での改善が課題です。DeFiやRWA(実世界資産)の成長に期待しつつ、今後の展開を注視していきましょう。