2025年に入り、米国の暗号資産投資ファンドへの資金流入が大きく回復し、年初来累計で75億ドルを超えた。5月19日にCoinSharesが発表したレポートによれば、直近1週間で7億8,500万ドルの資金が流入し、これで5週連続の純流入となる。
2月から3月にかけては総額70億ドル近い流出が記録されていたが、ここにきて完全に回復した格好である。とくに米国市場が主導しており、今回の流入のうち6億8,100万ドルが米国からのもので、次いでドイツ(8,630万ドル)、香港(2,440万ドル)と続いた。
背景には、ホワイトハウスが5月12日に発表した追加関税の90日間停止措置があり、これにより米中両国の輸入関税が24%削減された。この発表の翌日には、Coinbaseから97億3,900万ドル相当のビットコインが引き出され、機関投資家の強い買い意欲が示された。
個別資産では、イーサリアム(ETH)が先週だけで2億500万ドルの流入を記録し、年初来で5億7,500万ドルに達した。これは、5月7日に行われたPectraアップグレードの成功と、新共同エグゼクティブディレクターの任命が投資家心理を後押しした結果とされる。
一方、ソラナ(SOL)の投資商品では唯一の純流出となり、89万ドルが引き上げられた。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「US crypto funds top $7.5B inflows in 2025 as investor appetite grows」
コメント
暗号資産市場は一時の調整局面から脱し、再び機関投資家の注目を集め始めています。特に米国を中心にしたファンドへの資金流入は堅調で、規制緩和や政策転換も後押ししています。イーサリアムのアップグレードや技術進展も投資家の期待感を高めており、今後の動向がますます注目されます。初心者の方も、資産の流れや政策の影響を押さえておくと、投資判断の参考になるはずです。