仮想通貨取引の増加に伴い、帳簿上での正確な損益計上と税務処理が求められている。特に米国などの法域では、仮想通貨は資産として扱われ、売買によるキャピタルゲインや損失を記録する必要がある。帳簿の中核であるバランスシート(貸借対照表)は、資産、負債、純資産を明確にし、税務申告や融資申請、企業評価に不可欠である。
仮想通貨を購入した場合は、その日の市場価格で資産として記録され、売却時に生じた利益や損失はそれぞれ税務上の課税対象となる。特に損失は課税所得を圧縮できるため、正確な記録が重要である。また、マイニングやステーキングで得た仮想通貨は、取得日の公正市場価値で収益として計上される。
国際的に会計基準(GAAPやIFRS)は仮想通貨の扱いに明確なガイドラインを持たないため、多くの企業は「取得原価-減損」で処理している。ただしIFRSでは、活発な市場があれば再評価も可能とされるが、価格変動の激しい仮想通貨には慎重な判断が求められる。
DeFi取引やガス代、トークン交換などのEthereum関連取引も詳細に記録する必要がある。これにはCoinTrackerやKoinlyなどの専用ソフトが有用で、月次の帳簿照合や専門家への相談も推奨される。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「How to handle crypto trading gains and losses on your balance sheet」
コメント
仮想通貨取引が多様化する中で、正確な帳簿管理は税務リスクの回避に欠かせません。特にステーキングやDeFiなど、複雑な取引では記録ミスが命取りになることもあります。この記事を参考に、取引履歴を日々記録し、必要に応じて会計ソフトの活用や専門家の助言を受けながら、安心して仮想通貨を運用していきましょう。帳簿が整っていれば、確定申告のストレスも大きく減ります。