ビットコインは2025年5月21日、史上最高値となる10万9,400ドルを記録した。これは、米中が90日間の貿易協定に合意し、経済的不確実性が後退したことによるものである。この協定は5月12日に発表され、一時的に関税が10%に引き下げられたことで市場心理が安定し、仮想通貨市場にも好影響を与えた。
米国のドナルド・トランプ大統領が4月2日に報復関税を発表した際、ビットコイン価格は急落し、4月7日には年初来安値の7万4,434ドルを記録。世界的な株式市場も同様に影響を受け、S&P500は5兆ドル以上の時価総額を失った。だが、その後の外交緩和を受けて市場は回復に転じた。
Bitfinexのデリバティブ部門責任者であるジャグ・クーナー氏は、「ビットコインはもはや恐怖ヘッジだけではなく、安定したマクロ環境下でのリスク資産としての地位を確立しつつある」と指摘。特にロシアとウクライナの停戦交渉開始や規制緩和の動きが追い風となっている。
今後は、11万4,000〜12万ドル、さらには13万ドル超への上昇も視野に入ると予測されており、投資家の注目は資金供給の増加と規制環境の変化に向けられている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin hits new all-time high of $109K as trade war tensions ease」
コメント
ビットコインが再び過去最高値を更新し、投資家の期待が高まっています。米中間の貿易緩和やウクライナ情勢の進展など、国際的な緊張緩和が価格上昇の背景にあります。特にビットコインは、今や単なる避難資産ではなく、積極的なリスク資産としての役割も強まりつつある点が注目されます。これから投資を検討する方にとっては、政治経済の動きと仮想通貨市場の連動性に注視することが重要です。