イーサリアム(ETH)は2024年5月14日、2,700ドルまで急騰し、3カ月ぶりの高値を記録した。この上昇により、平均購入価格(実現価格)を上回り、多くの保有者が再び含み益の状態に戻った。オンチェーン分析プラットフォームGlassnodeによると、現在の実現価格は1,900ドルであり、それを上回る水準での取引は市場にポジティブな心理をもたらしている。

ただし、2,800ドル付近には2.27百万ETHが保有されており、多くの投資家が損益分岐点に達する価格帯であることから、売り圧力が高まる可能性がある。また、Glassnodeは2,400~2,900ドルの価格帯を「重要なレンジ」と位置づけており、ここを明確に上抜けることが次の上昇へのカギであると分析している。

トレーダーの間では、まずは2,600~2,800ドルの範囲を明確に突破する必要があるとの見方が主流だ。現在、この価格帯には50日移動平均線および100日移動平均線が位置しており、レジスタンスとして機能している。

一方で、イーサリアム現物ETFへの資金流入が続いており、直近3日間で1億ドル超の流入が確認されたことは、強気派にとって好材料となる。3,000ドルを突破すれば、4,000ドル以上への道も現実味を帯びるが、逆に2,400ドルを割ると2,200ドルや2,000ドル、さらには1,800ドルまでの下落も視野に入る。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Ethereum holders back in profit as ETH price enters ‘crucial area’ for $3K breakout」

コメント

イーサリアムは現在、重要な価格帯で推移しており、3,000ドル突破の可能性と反落リスクが交錯する局面にあります。保有者の多くが再び含み益に転じており、上昇への期待感が高まる一方、2,800ドル付近では売りが出やすい状況です。ETFへの資金流入など好材料もあるため、相場の方向感を見極めながら冷静に対応することが大切です。中長期での投資判断においては、サポートラインやマクロ要因にも注意を払いましょう。