ビットコイン擁護派として知られるアンソニー・ポンプリアーノ氏が率いる特別買収目的会社(SPAC)「ProCap Acquisition Corp(ティッカー:PCAPU)」が、2024年5月21日にナスダックへ上場し、初日の終値で7%上昇した。上場前日にはIPO規模を2億ドルから2億2,000万ドルへ引き上げ、22百万株を1株10ドルで販売した。

終値は10.70ドルで、時間外取引ではさらに1.6%上昇し10.87ドルを記録。証券会社には、45日以内に最大330万株の追加購入オプションも提供されており、市場の需要に応じた調整が可能となっている。

ProCapは金融サービス、デジタル資産、資産運用、ヘルスケア分野の企業を対象に、買収あるいは上場を目的としたSPACであることを明示している。ポンプリアーノ氏はCNBCの取材に対し、「ここ6か月で規制環境が整備されたことにより、ようやく上場に踏み切る市場需要が見えた」と語った。

また、同氏は「デジタル経済と従来の金融が融合する時代が来ている」と述べ、暗号資産関連だけでなく、従来型金融企業への投資にも意欲を見せている。

なお、SPACの実績には過去に課題が多く、失敗例も多いとされるが、ポンプリアーノ氏は「我々は数百万ドルの自己資金を投じている。これは単なる投資ではなく、自らの信用を賭けた挑戦である」と述べている。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Pompliano-led crypto-focused SPAC gains 7% on Nasdaq after upsized IPO」

コメント

アンソニー・ポンプリアーノ氏のProCapがナスダックで好調なスタートを切りました。SPACは過去に批判を受けた仕組みでもありますが、今回は自身の資金を投入するなど本気度の高さがうかがえます。デジタル資産と伝統的金融の融合が加速する中、どのような企業を対象に動くのか注目されます。今後の展開次第では、仮想通貨関連ビジネスの上場がより現実味を帯びてくるかもしれません。