ある暗号資産クジラがイーサリアム(ETH)の急騰前に2,522ETHを売却し、その後、より高値で1,425ETHを買い戻すという取引を行ったことが注目を集めている。ブロックチェーン分析企業Lookonchainによると、このトレーダーは2024年4月13日に約390万ドル(約6億円)でETHを売却し、5月22日に同額の資金でETHを再購入したが、その価格は1ETHあたり2,670ドルにまで高騰していた。
結果として、この取引により約1,000ETH、金額にして2.67億円相当の利益を逃した計算になる。もし保有を続けていれば、その価値は約6.7億円に達していた可能性がある。Lookonchainは「売却を決断する前にもう一度考えるべき」と指摘している。
ETHの急騰の背景には、ネットワークのスケーラビリティやスマートウォレット機能が強化された「Pectraアップグレード」の成功がある。これにより、機関投資家の関心も高まり、ETH関連の投資商品への資金流入は週単位で2億500万ドルに達し、年初来の総流入額は5億7,500万ドルを超えた。
現在、イーサリアムの時価総額は約3,210億ドルに達しており、Coca-ColaやAlibabaなどの大手企業を上回る規模に成長している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Whale buys back ETH holdings after losing $2.67M by selling early」
コメント
今回の事例は、感情的な売買判断がいかに高くつくかを象徴しています。ETHのように成長余地がある資産では、短期的な下落に動揺せず、長期視点での保有が功を奏する場面も少なくありません。大きな値動きのある仮想通貨市場では、自らの投資スタンスを見直す良い機会として、冷静な判断が求められます。