米マサチューセッツ州ダンバース在住のチュング・グエン氏が、無許可で「質問不要」の現金からビットコインへの両替サービスを運営していたとして、連邦裁判所より懲役6年の判決を受けた。さらに、判事は150万ドルの資産没収と、3年間の保護観察処分を命じた。

グエン氏は2017年から2020年にかけて、「ナショナル・ベンディング」という偽の自動販売機会社を通じて暗号資産両替事業を展開。銀行や規制当局の目を逃れるため、現金預入を装いながら取引を行い、虚偽の供給業者リストを作成するなどしていた。

FBIによると、グエン氏は詐欺グループの被害者やドラッグディーラーとも取引しており、2018年には25万ドルの現金が10回に分けて取引された。また、財務省のマネーロンダリング防止機関「FinCEN」への登録を怠り、1万ドル超の現金取引に対して義務付けられている報告書も提出していなかった。

覆面捜査官との直接取引により、現場で現金を受け取っていたグエン氏は摘発された。彼は暗号化メッセージアプリや取引追跡を困難にする技術を駆使し、取引を小口に分割して複数の銀行支店に分散して入金していた。

陪審員は2023年11月、無許可送金業務と一部のマネーロンダリング容疑で有罪判決を下した。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「‘No questions asked’ Bitcoin launderer gets 6 years in prison」

コメント

暗号資産の普及に伴い、今回のような不正な両替行為も増加傾向にあります。グエン氏のように無許可でビットコイン取引を行うケースは、一般の利用者にとってもリスクが高く、知らぬ間に犯罪に巻き込まれる恐れもあります。安全な取引のためには、必ず登録済みの正規サービスを利用し、資金洗浄や詐欺行為に加担しないよう注意を払いましょう。