ビットコインの価格がわずかに下落する中、先物市場では過去最高の建玉(オープンインタレスト)水準に達しており、レバレッジを利用した投機的取引が活発化している。データ分析プラットフォームCoinGlassによると、2025年5月23日時点でビットコイン先物の建玉総額は800億ドルを突破し、月初から30%増加した。

建玉の急増は、未決済の契約数が多いことを意味し、それだけ多くのトレーダーが借入資金で価格上昇を見込んでポジションを取っていることを示す。しかし、価格が逆方向に動いた場合には、強制ロスカットによる急激な売り圧力が市場にかかり、価格の暴落とボラティリティの上昇を招くリスクがある。

一方で、今週だけで25億ドルを超えるスポットビットコインETFへの資金流入が確認されており、これは過剰なレバレッジをある程度緩和する要因になると分析されている。

オプション市場でも同様の傾向が見られ、Deribitでは110,000ドルから130,000ドルの行使価格帯で15億ドル以上の建玉が存在し、5月23日に満期を迎える契約は27.6億ドルに達している。プット/コール比率は1.2であり、売り圧力がやや優勢であることを示唆している。

なお、ビットコインは5月22日に過去最高値112,000ドルを記録したものの、23日午前には111,000ドルを一時的に割り込んだ。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin open interest hits record high as BTC slips below $111K」

コメント

現在のビットコイン市場では、過去最高のレバレッジ取引が行われており、価格が不安定になるリスクが高まっています。上昇期待が高い一方で、逆方向に動いた際のロスカットによる価格急落には注意が必要です。ETFへの資金流入が下支え要因となる可能性もありますが、相場の急変に備えてポジション管理を徹底することが重要です。投資の際は、冷静な判断とリスク分散を心がけましょう。