Fidelity Digital Assetsの最新レポートによれば、現在のビットコイン強気相場は、同資産が成熟期を迎え、ポートフォリオ内での位置付けが大きく変化しつつあることを示唆している。2024年4月の4度目の半減期以降、BTCは3.125BTCという新たな報酬体系のもとで取引されており、5月には82,500〜85,000ドルと前月比31%の上昇を記録した。

ネットワークのハッシュレートは半減期以降で50%上昇し、マイナーの高い稼働意欲を示している。また、「Realized Cap(実現時価総額)」は5610億ドルから9150億ドルへと63%も急増し、資本流入の勢いを裏付けている。これは、ビットコインが単なる投機対象から、信用ある資産クラスへと進化しつつある証左である。

注目すべきは、機関投資家の参入だ。2024年1月に米国で承認された現物型ビットコインETFは、わずか数ヶ月で1,340億ドルの資金を呼び込んだ。また、バイナンスの月間取引高は過去最高の1兆ドルを突破。企業の中でもStrategy社は57万BTC超を保有し、他にもMetaplanet Inc.やSemler Scientificといった企業が同様の動きを見せている。

Fidelityはこれらの動向を受け、ビットコインが「現代的資産構成の中で再定義される時期に入った」と結論付けている。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin’s bull market will ‘redefine’ BTC’s role in modern portfolios — Fidelity research」

コメント

ビットコインが再び強気相場に突入し、投資家の間では今後の役割に注目が集まっています。特に、現物ETFの登場や機関投資家の積極的な保有は、ビットコインの信頼性と安定性を一段と高めています。単なる短期的な値動きだけでなく、長期的な資産形成の視点からも、今後の市場動向をしっかりと見極めていくことが重要です。ビットコインが「持っていて当然」の資産になる日も近いかもしれません。