ビットコインは2025年5月に過去最高値の11万1,800ドルを記録したが、短期保有者による大規模な利益確定とトランプ前大統領の関税発表により、市場は一時的な調整局面に入る可能性がある。
Glassnodeのオンチェーン分析によれば、短期保有者(STH)は過去30日間で116億ドルもの利益を確定しており、その勢いは1日あたり最大7億4,700万ドルに達した。このような利益確定は強気相場の中では珍しくないが、過剰になると新規買いの圧力を上回り、価格の上昇を阻む供給過多を引き起こす。
また、トランプ氏が欧州連合からの輸入品に対して50%の関税を課すと発表したことで、市場に不安が広がり、ビットコインは一時的に10万8,000ドルまで下落。これにより、12億ドル相当の建玉が清算され、レバレッジ解消の動きが広がった。
アナリストのアクセル・アドラー・ジュニア氏は「テクニカルなクールダウンが必要な時期」と述べ、市場の呼吸(breather)を予測。一方で、オープンインタレストは90日間で最高水準、流動性指標も高く、今後のボラティリティには警戒が必要である。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Bitcoin price ‘breather’ expected as short-term traders realize $11.6B in profit」
コメント
ビットコイン市場は過去最高値を記録した一方で、短期的な利益確定や関税発表などにより、価格調整の兆しが見られています。とはいえ、市場の反落は次の上昇に備える「呼吸」とも言える局面であり、冷静な判断と戦略的な行動が求められます。下落局面を「買い場」と捉える動きも強く、今後の展開に注目が集まります。投資判断には引き続き、ファンダメンタルズとオンチェーンデータの両方を活用していきましょう。x