元UFC王者であり、現在アイルランド大統領選を目指すコナー・マクレガー氏は、国家戦略としてのビットコイン(BTC)準備金の創設を提案した。5月9日、マクレガー氏はX(旧Twitter)にて「仮想通貨の本質は国民に力を取り戻すこと。アイルランドのビットコイン準備金は、国民の通貨に力を与える」と投稿し、その構想を明らかにした。

この発言には、ビットコイン業界の著名人らが反応。マクレガー氏はAnthony Pompliano氏の投稿に対し「私のスペースで意見を交換しよう」と呼びかけ、またトランプ大統領の仮想通貨顧問であるDavid Bailey氏にも「アイデアを語ろう」と応じた。

マクレガー氏は2025年3月末に出馬の意向を表明し、反移民政策や犯罪対策を柱に掲げているが、まだ正式な候補者としての指名は受けていない。現職のマイケル・D・ヒギンズ大統領の任期満了は2025年11月12日であり、それまでに選挙が行われる予定である。

ビットコイン準備金の創設は、規模の小さい独立系政党にとって容易な道ではない。現時点で公式にビットコイン準備金を持つ国は米国、エルサルバドル、ブータンなどに限られる。

なお、マクレガー氏は先月、支援していた仮想通貨プロジェクト「REAL」のプレセールが目標金額に届かず、返金処理を行ったばかりである。また、同氏は性的暴行に関する民事訴訟で有罪判決を受け、現在控訴中。過去にはヘイトスピーチでも捜査を受けた経歴がある。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Ex-UFC champ Conor McGregor touts Irish Bitcoin reserve in presidential bid」

コメント

コナー・マクレガー氏のビットコイン準備金構想は注目に値しますが、実現には政治的ハードルが多く、今後の展開に慎重な目が必要です。国家レベルでの仮想通貨導入は世界でも限られた事例しかなく、特に独立系政党が主導するケースは異例です。また、マクレガー氏自身の過去の問題やプロジェクトの失敗もあり、有権者の信頼を得られるかが鍵となるでしょう。政策の具体化と社会的信頼の両立が問われる局面です。