暗号資産市場では、ビットコインおよびUSDT(テザー)のドミナンスが下落する一方で、アルトコインやミームコインが急騰しており、「アルトシーズン(アルトコイン主導の相場)」の到来が示唆されている。
2025年5月に入り、ビットコインを除いた暗号資産の時価総額を示す「TOTAL2チャート」は、1月から続いていた下降トレンドラインを上抜け、日足ベースで高値・安値を切り上げる強気構造(BOS)を形成。これにより、時価総額が1.25兆ドルのレジスタンスを明確に突破すれば、本格的な上昇トレンドが始まると予想されている。
同時に、ビットコインのドミナンス(BTC.D)は過去6日間で4%下落し、これは2024年11月以来最大の下落幅である。市場アナリストのマイケル・ヴァン・ポッペ氏は、「ビットコインドミナンスはピークに達した可能性があり、アルトコインの弱気相場が終わりを迎えた」と指摘している。
さらに、ステーブルコインUSDTのドミナンス(USDT.D)も5月13日時点で4.59%にまで低下し、2022年以降の最低水準が視野に入っている。これは、投資資金がUSDTからビットコインやアルトコインへと回っていることを示す明確な兆候である。
実際に、過去1週間でイーサリアム(+44.3%)、XRP(+20.6%)、ソラナ(+22%)といった主要アルトコインがビットコイン(+10%)を大きく上回るリターンを記録している。また、アナリストによれば、多くのアルトコインは依然として過去最高値から70〜90%下に位置しており、回復初期段階にあると見られる。
以上の動向が続く限り、本格的なアルトシーズンの展開が期待される。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Altcoins’ roaring returns and falling USDT stablecoin dominance suggest ‘altseason’ is here」
コメント
現在の暗号資産市場では、アルトコインの力強い反発と、ビットコイン・USDTのドミナンス低下が重なり、「アルトシーズン」の兆しが見え始めています。過去に大きく下落したアルトコインの多くが回復の初動を見せており、資金が分散化することで全体相場が底上げされています。ただし、アルトコインの値動きはビットコイン以上に変動が大きいため、冷静な見極めが必要です。今後の市場トレンドとドミナンスの推移には引き続き注目していきましょう。