ステーブルコイン発行企業Tetherは、ビットコイン投資会社Twenty One Capitalのために、約4,812 BTC(4億5,870万ドル相当)を追加購入した。これにより、同社の保有ビットコインは合計36,312 BTCに達し、戦略的保有規模では世界第3位となった。取引価格は1BTCあたり95,319ドルで、購入分は5月9日にエスクローウォレットに送金された。

Twenty One Capitalは、現在Cantor Equity PartnersとのSPAC(特別買収目的会社)による合併完了を待つ段階にあり、完了後には「XXI」のティッカーシンボルで上場予定である。Tetherはこの企業の筆頭株主であり、仮想通貨取引所Bitfinexとともに支援している。また、ウォール街の大手Cantor Fitzgeraldが合併を支援し、5億8,500万ドルの資金調達を主導している。

さらに、日本の投資持株会社ソフトバンクも9億ドルを出資しており、同社のCEOはStrikeのジャック・マーラーズ氏が務めている。

Twenty Oneは、ビットコインを保有しながら柔軟な資本戦略をとれる「純粋なビットコイン投資ビークル」として、マイケル・セイラー率いるStrategy(旧MicroStrategy)に代わる存在を目指している。同社の主要指標は「1株あたりのビットコイン保有量」であり、従来の「1株あたり利益」ではないと明言している。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Tether buys $459M Bitcoin for Twenty One Capital」

コメント

Tetherやソフトバンクなど大手が出資するTwenty One Capitalは、ビットコイン保有量を急速に増やし、投資家に対するビットコイン露出の新たな手段として注目を集めています。特に、従来の収益指標ではなく「1株あたりビットコイン量」を重視する戦略は、仮想通貨に特化したユニークな企業像を示しています。今後の上場や資金調達の進展により、MicroStrategyに代わる“ビットコイン企業”の代表格になる可能性もあるでしょう。長期的なビットコイン投資を考える上で、こうした企業の動きは重要な注目ポイントです。