分散型金融(DeFi)レンディングプロトコルのAaveが、オンチェーン上で過去最高となる総預かり資産額(TVL)を記録した。ブロックチェーンデータプラットフォームDefiLlamaの情報によると、2025年5月12日時点でAaveのTVLは403億ドルに達しており、そのほとんどが最新バージョンである「Aave v3」によるものとされている。
Aaveは、ユーザーが暗号資産を担保として預け入れることで別の暗号資産を借りられる仕組みを提供している。貸し手は預けた資産に対して利息を得る構造で、こうした仕組みはDeFi市場における主要なユースケースの一つである。
この記録的なTVLの背景には、イーサリアム(ETH)価格の上昇が大きく影響している。2024年末から2025年にかけてETHは大幅に値上がりし、AaveのTVLは12月の時点で過去最高を記録していた。今回の記録更新も、ETHおよびそのステーキングデリバティブの価格上昇とユーザーからの新規入金が主因とされている。
AaveのTVLは2025年初頭の約600万ETHから、5月12日時点でほぼ1,000万ETHに増加しており、これは価格変動の影響を除いたベースでも大幅な成長を示している。
また、AaveのネイティブトークンであるAAVEも過去7日間で約25%上昇しており、市場の好調ぶりとプロトコルへの信頼が反映されている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「DeFi lender Aave reaches $40B in value locked onchain」
コメント
AaveのTVLが過去最高を更新したことは、DeFi市場が依然として活発であり、特にイーサリアムの価格回復がプラス要因となっていることを示しています。貸し手と借り手の両方にとって魅力ある仕組みを持つAaveは、資産運用の選択肢として今後も注目されるでしょう。ただし、暗号資産市場は価格変動が激しいため、利用には十分な理解とリスク管理が重要です。