米暗号資産取引所CoinbaseのCEOブライアン・アームストロング氏は、デリバティブ取引所Deribitの29億ドル規模の買収を発表した後も、今後さらなるM&A(企業買収・合併)機会を模索していく方針を明らかにした。
同氏は5月14日、Bloombergのインタビューで「我々は常にM&Aの機会を探している」と語り、Coinbaseの強固な財務基盤を活用できると述べた。同社の第1四半期末時点での米ドル資産は99億ドルに達しており、上場企業であることによる株式活用の利点も強調された。
Deribitの買収は、7億ドルの現金と1,100万株のCoinbase株で構成され、業界最大規模の買収とされている。これによりCoinbaseは急成長中の暗号資産デリバティブ市場への本格進出を果たし、グローバルな成長加速を図る。
アームストロング氏は、特に海外企業との連携や、Coinbaseのプロダクト開発を加速できる企業に注目していると語った。ただし、ステーブルコイン発行企業Circleの買収については「現時点で発表することはない」と否定的な姿勢を示した。
Coinbaseは5月19日付でS&P500種株価指数に初の暗号資産企業として採用される見通しであり、株価は発表以降に急騰。5月だけで30%以上、過去1ヶ月で約50%の上昇を記録している。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Coinbase CEO looking at more acquisitions after $2.9B Deribit buy」
コメント
CoinbaseのM&A戦略が加速しています。Deribitの買収に続き、今後も国際的な提携や成長企業との統合を視野に入れているようです。こうした動きは、暗号資産市場の成熟と拡大を示すものであり、特にデリバティブ取引やプロダクト開発に注力している企業には大きなチャンスとなるかもしれません。今後の動向にもぜひ注目してみてください。