仮想通貨取引所Coinbaseで発生した情報漏洩事件が、ユーザーの安全に対する深刻な懸念を呼んでいる。今回の攻撃では、利用者の自宅住所などの個人情報が流出し、物理的な危害のリスクが高まっていると報じられた。
Coinbaseは世界第3位の暗号資産取引所であり、被害は取引を行っている月間ユーザーのうち1%未満にとどまると説明している。しかし、最大で4億ドルの補償コストが発生する可能性があり、被害の「人的コスト」は計り知れないという。
テッククランチ創業者のマイケル・アリントン氏は、「最も安価なカスタマーサポートを選んだ代償だ」と非難し、「このハッキングは死者を出す可能性がある」と警鐘を鳴らしている。実際に、フランスでは仮想通貨投資家の父親が誘拐され、拷問により身代金を要求された事件が報告されている。
サイバーセキュリティ企業CertiKによると、攻撃者は技術的脆弱性よりも「人間の弱点」を標的とする傾向を強めており、多層的な防御体制の構築と内部人員へのセキュリティ教育が急務であると指摘されている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Coinbase data leak could put users in physical danger: TechCrunch founder」
コメント
仮想通貨の普及と共に、個人情報の漏洩による現実世界での被害リスクが深刻化しています。Coinbaseのような大手プラットフォームでさえ、人的ミスや内部関係者の不正行為によって脆弱性が生まれる可能性があるのです。投資家の皆さまも、自身の資産だけでなく個人情報の保護にも注意を払い、利用するサービスのセキュリティ対策を確認することが重要です。安全な取引環境のために、業界全体での取り組みが求められています。