米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長は、2024年5月20日に行われた議会の監視公聴会にて、暗号資産分野の規制を最優先事項とする方針を改めて表明した。同氏は、トランプ大統領の就任翌日に設立された暗号資産タスクフォースの進捗状況についても言及し、「今後数カ月以内に提言を含む最初の報告書を発表する予定」であると述べた。
タスクフォースはヘスター・パース委員が主導しており、現在も調査と分析が継続中である。SECの予算のうちどの程度がこのプロジェクトに割かれているかについては明確な回答を避けたが、同タスクフォースがSEC内における暗号資産戦略の中核になると見られている。
またアトキンス委員長は、安定通貨を規制する「GENIUS法案」が上院で前進したことにも触れ、「議会での立法努力が今後のSECの行動を支える基盤となる」と述べた。今後、SECは6月9日に分散型金融(DeFi)をテーマとした円卓会議も予定しており、業界関係者との対話を通じた規制方針の明確化が期待されている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「SEC crypto task force to release first report ‘in the next few months’」
コメント
SECが本格的に暗号資産の規制に動き出していることが今回の報告から見えてきました。特に、タスクフォースによる初の報告書が数カ月以内に出される予定であることは、今後の規制の方向性を占う上で非常に重要なポイントです。安定通貨法案の進展やDeFiへの関心も含めて、業界の成長と安全性の両立を図る新たなルールづくりに注目が集まります。今後の発表を見逃さないようにしましょう。