米証券取引委員会(SEC)の唯一の民主党員キャロライン・クレンショー委員は、同委員会による仮想通貨への対応が「規制のジェンガ」と化していると批判した。2025年5月19日の「SEC Speaks」イベントにおいて、クレンショー氏は、長年かけて構築された市場安定性を支えるルールが、分析や市民への説明を欠いたまま解体されていると警告した。
とりわけ仮想通貨分野においては、規制強化よりも「不執行による統治」が進行しており、重大なリスクが放置されていると指摘。FTXの崩壊を引き合いに出し、適切な監視が行われなければ伝統的金融と仮想通貨が融合する中でさらなる危機を招くと懸念を示した。
これに対し、共和党の委員らは仮想通貨業界への柔軟な姿勢を歓迎し、現行の証券法の適用が妥当でないとの見解を示している。SEC内部でも仮想通貨を巡る方針に深刻な対立が浮き彫りとなっている。
※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「SEC’s Crenshaw says agency playing ‘regulatory Jenga’ with crypto」
コメント
SEC内部での仮想通貨に対する意見の分裂が顕著になってきました。厳格な規制を主張する側と、イノベーションを促進すべきとする側の攻防は、今後の市場環境にも大きな影響を及ぼしそうです。投資家や業界関係者としては、どちらの方針に政策が傾くかを注視しながら、自身のリスク管理を見直す良いタイミングかもしれません。法的枠組みが変動する中で、安定した運用を行うための知識がますます重要になってきます。