医療機器企業Semler Scientificは、2024年5月13日から22日にかけて、5,000万ドル相当のビットコイン(BTC)を追加購入した。これにより、同社のビットコイン保有総額は4億7,440万ドルに達し、世界のBTC保有企業上位13社にランクインしている。

開示資料によると、今回の購入では合計455BTCを平均購入価格10万9,801ドルで取得。購入資金は株式の「at-the-market」販売プログラムによる1億1,500万ドルの調達によって賄われた。同社はこれまでに約300万株を売却している。

Semler Scientificの株価は開示当日に1.36%下落したが、これはナスダック全体の動きに連動したものである。一方、ビットコイン保有を開始した2024年5月以降の株価は53%上昇しており、ビットコインを戦略的資産として採用したことによる市場の評価がうかがえる。

ただし、同社の2025年第1四半期決算では、売上高が前年比44%減少しており、ビットコイン戦略の成功にもかかわらず、年間では株価が18%下落している。

マイケル・セイラー氏のStrategy社をはじめとするBTCトレジャリー企業は、株式発行や債券発行で調達した資金を用いてBTCを保有するモデルを採用しており、投資家の注目を集め続けている。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Semler Scientific boosts BTC holdings with $50M purchase」

コメント

Semler Scientificのように、ビットコインを企業資産として保有する動きが広がっています。業績の落ち込みをビットコイン投資でカバーしようとする戦略にはリスクもありますが、BTC価格の上昇に伴い株価が評価されるケースも多く見られます。投資家としては、こうした企業の財務戦略が今後どのように市場に影響を与えるのか、引き続き注視していくことが重要です。