資産運用会社WisdomTreeのプロダクト責任者ジェイソン・ガスリー氏は、現在の仮想通貨市場が以前のバブル的サイクルとは異なり、より健全かつ持続可能な成長を見せていると指摘した。これまでのサイクルではICO、NFT、DeFiなど特定のトレンドが過熱し、価格高騰を牽引していたが、今回はそうした「泡のような用途」が見当たらない中でも、資産としての価値や企業の収益成長が続いていると述べている。

実際に、2023年末には仮想通貨の時価総額が過去最高の3.71兆ドルに達し、複数の企業や国が財務・準備資産としての導入を始めている。ガスリー氏は、これは市場が本質的な価値提案に基づいて成熟してきた証拠であり、「これまでで最も持続可能なサイクルの一つ」と評価している。

ミームコインに関しては、Solana周辺を中心に一部活発化しているものの、過去のような市場全体を巻き込むブームには至っておらず、投機的な熱狂の再来にはならないとの見方を示した。

※本記事は、以下の記事をもとに翻訳・要約しています。
Cointelegraph「Crypto’s lack of ‘frothy use case’ a good sign: WisdomTree exec」

コメント

WisdomTreeの幹部が語るように、仮想通貨市場が特定のトレンドやブームに依存せず、着実に成熟しているという見方は注目に値します。NFTやICOといった過去の派手な波が落ち着いた今、技術基盤や実用性に重きを置いたプロジェクトが支持を集めており、長期的な投資対象としての信頼感が高まっています。今後は短期的な話題よりも、実際のユースケースや導入事例に注目することが、より安定した仮想通貨の未来を見極めるカギになるでしょう。